代表挨拶

近年、深層学習を発火点とする第3次AI(Artificial Intelligence)ブームの到来が叫ばれております。 この第3次AIブームは、これまでのAIブームとは異なり、ビッグデータ解析やGPU等の高性能ハードウェアとの融合により、多くの顕著な成果が報告されていることから、いよいよ本格的なAI時代の到来を予感させています。 その影響は、単に情報分野の研究者への影響にとどまらず、あらゆる分野における技術基盤の根底を覆す革命となりうる可能性もあり、さらには人類の働き方までも変えていく大改革が迫っているともいわれています。 このAIブームの影響は当然光学分野でも大きく、国内外における光学関のシンポジウムや研究会では、AI関連のセッションは近年稀にみる大盛況であり、まさにAIブームの到来を実感するところです。 この急激なパラダイムシフトに際し、我々光学分野の技術者に求められる対応としては、AIの技術動向を的確に察知し、また自身の研究に適用するための実装技術を身に着けることです。 世界の先駆的な光学技術者がすでにAIを活用し始めている現状を踏まえると、これらのAIへの対応は、得手不得手を問わずすべての研究者に求められていることは明らかであり、AIを使いこなせないばかりに、我が国が持つ光学分野での技術的な優位性を失ってはなりません。 このような状況を鑑み本研究グループは、光学技術者が必要とするAI技術の情報共有や技術的サポートを提供し、加速化するAI時代にも世界最先端の光学研究者として活躍していくために必要な技術基盤を、参加するメンバー誰もが具備し得るための活動を行ってまいります。


代表幹事 谷田純(阪大)